寂しいという感情が好きっていうはなし。


寂しさに対する解釈。
寂しいという感情をマイナスに捉える人もいるが、自分はこの「寂しい」という感情が好きである。それはこれまで思い入れてきた証だから。

寂しさとはひとつの余韻だと思う。仕事や人から離れて感じる寂しさ。これは、その仕事、その人(たち)を愛していた証拠である。こうした寂しさがあるからこそ、それに感謝をし、今自分に与えられた環境が終わる時にまた同じように寂しさを感じられるように頑張ろうと思えるのである。

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お役御免。
2011年末から関わってきたプロジェクトが一区切りした。装置のことなんてほとんど知らずに関わり始めたプロジェクトだった。常に知らないこととの戦いであり、スキルのなさを痛感する日々であり、また同時に、自分の出来ること、他人よりも秀でていることが認識できた日々でもあった。最初のコンセプト検討からはじまり、開発、製造、立ち上げ、引き渡しまで、全てに担当者として関われたことは本当に大きかった。その時々のフェーズで必要とされる役割を一生懸命考え、それをこなすのに必死になるだけで、自然とオールマイティーさを身につけることが出来たのは幸運以外の何物でもない。根気強く使い続けてくれた上司に感謝である。そんなプロジェクトも先日、無事に結実。それをもってお役御免となった。

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別れは旅立ち。
本日、帰国前の挨拶として皆に挨拶をしてきた。多大なる協力への御礼と、当プロジェクトから離れることになるお別れを兼ねて。昨夜祝勝会の後に感傷的になった分、今日は幾ばくか冷静になれたものの、やはり凄く寂しくなった。この地を離れること、そして皆と別れることに。

明朝の飛行機で日本に戻ったら、週明けからはまったく別の次なるプロジェクトに本格参戦することになっている。事業部、会社の将来を左右するビッグプロジェクトであり、テクニカルにもハードなチャレンジである。

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おわりに。
前回のプロジェクトではついていく立場だったが、今回はプロジェクト自体をどう進めるかを検討する役割も担うことになり、より責任と裁量が増すことになる。このプロジェクトが結実の日を迎えるのは2年後、3年後。その日にまたこうして心地いい寂しさを感じられるように頑張ろうと思う。またあのアツい握手を交わす日を夢見て。

っていうはなし。